空き家増大時代に流通を促進する新しい流れ
空き家激増時代の新常識。少子高齢化で今後、増大する空き家。資産価値の低下や税金等の問題で、いまでさえ売ることに躊躇する人が多いが、3軒に一軒が空き家になる時代がやってくるといわれる中で、ますます売り物としての空き家の扱いはやっかいになる。

もっとも、昨今はこうした状況を見据えた様々対策が練られ、関連サービスも登場している。うまく活用することで、不良資産を優良資産に転換することも不可能ではない。そうした中で注目され始めているのが、ホームステージングという考え方だ。
日本ホームステージング協会は、ホームステージングを快適な住まいと暮らしを実現するための様々な問題を専門知識と技術で解決することで、住まいの価値や暮らしの質を高めることと定義している。日本ではまだなじみがないが、中古物件の売買が一般的な米国など諸外国では浸透している考え方だ。
中古物件を売り出す時、いい立地、いい間取りが売れやすいのは当然だが、そうしたポテンシャルがあっても、実際に売る時に見栄えが悪ければ、どうしても買い手の反応は悪くなる。そこで、室内をきれいにするのはもちろん、家具や照明も設置して、住みたくなるように魅力付けするのだ。
昨今の売買では、ネットを通じて行われるのが一般的。ホームステージングを取り入れることで、モデルルーム並みに居住空間を演出することで、掲載写真のグレードを上げ、反響を増やす。空室状態の画像では不可能だった、買い手を想定した演出をすることで、より高い精度の反響を呼び込むことも可能なのが、大きな強みといえる。
ホームステージングの活用の仕方
こうした演出に興味があったり、知識があるなら自分でやるのもOKだが、昨今は不動産さん業者がサポートするケースも増えている。株式会社サマンサ・ホームステージング(本社:東京都江東区、代表取締役:大西 真史)は、「おそうじ本舗」などのフランチャイズビジネスサービス事業を展開するHITOWAライフパートナー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:肥後 宏治)と業務提携し、日本初のホームステージングの提供をスタートしている。
サービス開始にあたり同社は次のように経緯を説明している。「サマンサ・ホームステージングは、引越しの梱包と片付けを専門とした会社として2011年に設立。年間数百件の依頼を受けるなかで、「家を売却するための片付けをして欲しい」というお客様からのご相談から、ホームステージング事業がスタート。今後は、空室のホームステージング(家具レンタル)だけでなく、本来の得意分野でもある居住中物件のホームステージング(片づけ)や残置物撤去、遺品整理などトータルなサービスで、より住まいの価値を高めることを目指します」。
日本ではこれまで、空き家はお荷物的なとらえ方が主流だった。だが、リサイクルやシェアの考えが急速に広がる中で、空き家への考え方も徐々に変化。いかに有効活用するか、という前向きな捉え方に変わりつつある。ホームステージングの台頭は、こうした意識変化を後押しするもので、空き家対策の大きなトレンドとなる可能性を秘めているといえそうだ。
