事故物件に“基準”は必要か

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「過去に病死者が出ていた」。そうした事実を告知せず、借りる側から苦情を受けた――。賃貸契約において、そうしたトラブルは珍しくないだろう。 

white and brown wooden kitchen cabinet
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いわゆる事故物件。借りる側にとっては、できれば避けたいし、せめて事前に知らせてほしい。そもそも告知義務がある。問題は、 物理的な汚れや破損などの瑕疵物件と違い、心理的瑕疵物件となるため、一見すると「それ」ほとんど分からないことだ。

さらに、どの程度までを告知義務とすべきなのか…。 自殺者が出た場合、必ず告知しなければいけないのか。その辺りがあいまいで、明確な基準を求める声が高まっていた。

そうしたなか、国交省が事故物件に関する告知指針を作成することになった。指針ができることで、貸主側は、指針に沿って、事故物件の告知を徹底する必要に迫られる。 一方、入居者側にとっては、 告知義務の怠りによって不快な思いをすることが避けられる。 

今後、日本社会は高齢化により 独居老人の自然死なども多発することが予想される。そうした事例において、どこまで告知義務に抵触するのかの判断は簡単でない。気にする人もいればしない人もいる。指針ができることで、少なくとも線引きのあいまいさはなくなり、入居者とオーナーのトラブルは減るだろう。

目指しているのは、「死後何か月か以下までは事故物件」といったより具体的な基準。それが家賃と連動することはないだろうが、事故物件でも入居OKの“裏基準”となる可能性はあるかもしれない…。

なお、年内には方向性を固める方針という。

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